2025.12.31

「mineo」3Mbps使い放題=モバイルルーター

弁護士 西村 幸三

MVNOのmineoのサービスが2025年11月にアップデートされ、それが使ってみて非常に優れているので紹介したい。

弁護士の日々の業務は、膨大な情報のやり取りと、場所を選ばない即応性が求められるようになっている。

出張、各種会議への参加などの外出のあいだも、合間を縫って、メールのチェック、返信、ウェブ会議への参加の機会がどんどん増えている。

現在は、移動中の、自家用車の中、新幹線、カフェ(ウェブ会議のために急遽カラオケボックスに駆け込むこともある)、ホテルといった場所が、書面作成、判例検索、ウェブ会議への出席のため、臨時のオフィスとなることが珍しくなくなった。

そのような環境下では、コストを抑えつつ、安定した実効速度を持つ通信手段を確保するかが課題である。

私がここ数年、データ通信の主力として活用しているのが、関西電力グループのオプテージが提供するMVNOサービス「mineo(マイネオ)」である。

特に、同社が提供する基本プラン「まいピタ」に、オプションである「パケット放題プラス」を組み合わせた運用は、コストパフォーマンスと実用性のバランスにおいて、2025年11月に実施された中速(1.5Mbps)時でも運用上はほぼ足りていたが、中速3Mbpsへの通信速度グレードアップによって、現時点で一つの完成形に達したのではないかと感じている。

今回の改定における最大のトピックは、低速制限時の速度制限が、従来の1.5Mbpsから「3Mbps」へと倍増したことにある。

一般的に、ドコモ・au・ソフトバンクは、わずか月間3~10GBのデータ容量しか無い標準的なプランで4000円~8000円の料金が発生するだけでなく、容量のギガを超過すれば、128kbpsや300kbpsといった、テキストメールなどの送受信がかろうじてできる程度の速度になることも多い。格安SIMの月7GBといった容量を使い切ったあとの低速モードもほぼ同様である。

しかし、mineoの「パケット放題プラス」は、これまでも、月間の容量を節約した低速(中速)制限をかけた状態でも、1.5Mbpsという、低速と呼ぶには非常に実用的な速度を提供してきた。

それが今回のアップデートにより、月額料金は据え置きのまま、制限時の速度が3Mbpsに引き上げられたのである。

mineoの「まいピタ」プランは、2024年11月26日より、月間のデータ容量も、大幅に増量された。

従来の1GBコースは3GBへ、5GBは7GBへ、10GBは15GBへ、そして20GBは30GBへと、料金そのままで利用可能なギガ数がアップしている。

ここに月額385円(20GB・30GBコースでは無料)の「パケット放題プラス」を付加することで、専用アプリやマイページからスイッチをオンにすれば、月間のデータ容量を消費せず、中速での使い放題が可能になる仕組みである。

今回の改定で基本容量が増えたことにより、万が一の際の「高速通信」の備えもより厚くなったわけだが、強調したいのは、スペック表上の数字ではなく、速度制限といいながらの中速「3Mbps」の圧倒的な快適さである。

実際にこの新しい制限速度の下で運用を開始して約1か月が経過したが、計測アプリ(回線スピードテスト)や実使用感は、興味深い。

mineoには「バースト転送」という機能があり、通信開始の数秒間は制限を超えた速度が出る仕様になっているのだが、3Mbps制限下では、サイトにアクセスした瞬間に5Mbps程度までブーストされる。

これが、以前から、ニュースサイトなどでページを開いたり繰ったりする最初の瞬間の快適さを高めていた。

バースト転送は2~3秒で落ち着くが、その後も3Mbpsを下回ることはほとんどなく、非常に安定した推移を見せている。

特筆すべきは、平日の12時から13時という、MVNOにとって最大の難所とされる時間帯においても、この3Mbpsが維持されている点だ。これは、他のMVNOに比べるとかなり優位に立っている。

通常、格安SIMはこの昼休み時にかなりの速度低下に見舞われ、ウェブサイトの閲覧すら困難になることが多い。

しかしmineoは、パケット放題プラスをオンにした状態であれば、周囲の混雑をよそに、淡々と3Mbpsに近い速度を供給し続けてくれる。

この計算できる3Mbpsの速度こそが、代えがたい信頼感に繋がる。

では、この3Mbpsで何ができるのか。

結論から言えば、現代の一般的なビジネスユースにおける大半の作業が、ストレスなく完遂できる。

まず、YouTubeなどの動画視聴については、標準画質(480p)はもちろん、高画質(720p/1080p)であっても、再生開始時にわずかな待ち時間がある程度で、一度再生が始まれば止まることはまずない。

弁護士業務においては、判例検索、ちょっとしたPDF資料のダウンロード、実務研修の動画を視聴する機会も多いが、これにも十分なスペックである。

さらに重要なのが、ZoomやMicrosoft Teams、Google Meetといったウェブ会議システムで、3Mbpsの帯域があれば、システムの種類を問わず、音声の途切れや映像のフリーズを心配することなく参加が可能だ。

但し、留意すべき限界もある。大容量ファイルのダウンロードである。

3Mbpsだと、100MB程度のファイルをダウンロードしようとすると、約5分程度の時間を要する。

巨大なPDFや、大容量のソフトウェア・アップデートなどを落とす際には、かなりの忍耐が必要だ。

とはいえ、これは「急ぎでなければ、事務所や自宅の光回線のもとでダウンロードすればよい」という性質のものであり、リアルタイム性が求められる会議や閲覧に支障がないのであれば、運用で十分にカバーできる範囲である。

もし、出先でどうしても急ぎの大容量ダウンロードが必要になった場合には、mineoの「24時間データ使い放題」オプション(1回198円)を利用するという手がある。

これはpovo2.0の「データ使い放題(24時間)」(1回330円)のトッピングと似ているが、より格安で、mineo専用アプリでポチれば簡単にONにできる。

こうしたスポット的な高速通信と、常用としての3Mbps使い放題を使い分けるのである。

私個人の利用状況を具体的に紹介すると、現在、私はすでに新規申し込みは受け付けていない「データ通信1GBコース(シングルタイプ)」のSIMカードを長年契約し続けている。

そこに「パケット放題プラス」を組み合わせ、複数回線割引を適用しているため、月額料金はわずか1210円である。

この回線をモバイルWi-Fiルーター、あるいはサブのスマートフォンに挿し、実質的な「無制限Wi-Fi」として活用している。

この1か月間のデータ使用量は、およそ20GB程度に達しているが、そのすべてが月額1210円の枠内で収まっている。

現在申し込めるプランとしては、電話番号付きのデュアルタイプで月1GB1298円+パケット放題385円=1683円(税込)が最安プラントなるが、1683円で3Mbpsが使い放題となるのは十分安い。

https://mineo.jp/price

かつての通信事情、あるいは大手キャリアの大容量プランの価格設定を知る身からすれば、このコストで場所を選ばないオフィス環境が手に入るというのは驚異的である。

なお、完全に無制限というわけではなく「3日間で10GB」という通信制限のルールは存在する。

しかし、この制限に抵触することは、よほど特殊な使い方をしない限りまずない。

例えば、WindowsのOSアップデートをわざわざテザリング環境下で一気に数台分行うといった極端な負荷をかけない限り、3日間で10GBという枠を使い切るのは意外と難しい。

通常の執務やウェブ会議、動画視聴程度であれば、この制限を意識する必要はほとんどないと言ってよいだろう。

さらに、mineoを選択する戦略的なメリットとして、ドコモ、au、ソフトバンクの3大キャリアの回線から自由に選べる(Dプラン、Aプラン、Sプラン)という点が挙げられる。

私はメインのスマートフォンのSIMにはY!mobile(ソフトバンク回線)を利用しているが、mineoの回線はドコモ回線のDプランで契約している。

こうすることで、万が一特定のキャリアで大規模な通信障害が発生した際でも、物理的に異なるネットワークをバックアップとして確保できる。

私はさらに、povo2.0(au回線)のSIMも保持しているため、ドコモ・au・ソフトバンクの全キャリアの電波を状況に応じて使い分けられる状態にしている。

通信の途絶の場合のカバーであり、冗長化によるリスク分散である。

電話の「通話」料金についても触れておく。

mineoでは、オプションとして「時間無制限かけ放題」が月額1210円で提供されている。掛け放題なしでも、30秒10円で、3大キャリアの半額以下である。

mineoの発信は、専用アプリを使わず、スマートフォンの標準電話アプリからそのまま発信できる点も、誤操作を防ぎ、折り返しの電話をスムーズに行う観点から高く評価できる。

高速な5G通信が叫ばれる昨今だが、ビジネスの現場が必要としているのは、一瞬の爆速よりも、用途に対応した一定の速度を安定して保証する通信環境である。

月額1000円台という極めて安価な維持費で、ウェブ会議をこなし、テザリングでPCを支え、災害時や障害時のバックアップとしても機能する。

このmineoのプランは、不要な通信費を抑えつつ、かつ機動力のある仕事をしたいと願う全てのビジネスパーソン、または従業員用に与えるスマートフォン回線として、検討に値する有力な選択肢となる。

そもそも、ドコモ・au・ソフトバンクのいわゆる3大キャリアと契約すると、月4000~8000円といった通信料金で、月7GBの容量しか使えない。

容量を超過したときの超過料金はばかにならない。

しかし、ビジネスの場面も、家庭用でも、漫然と3大キャリアとの契約を続けているユーザーを驚くほどよく見る。

mineoは1カ月分の容量をほとんど使うことも無く速度制限モードといいながら3Mbpsのスピードで延々と使用できる。

デュアルタイプで月1GB1298円+パケット放題385円=1683円に、掛け放題1210円を加えても月2893円で、ドコモ・au・ソフトバンク回線が選べるのだから、お年寄り、家族用としては、十分である。

昨今、mineoは法人契約も増加していると聞くが、従業員やスタッフに持たせるSIMとしても、この構成は非常に魅力的である。

従来のまいソクの1.5Mbpsでも、ZOOM会議は十分にできたし、youtubeなども快適に視聴できた。

現在もmineoには、1.5Mbpsの「まいピタ」というさらに安いプランもあり、これは平日12~13時はデータ通信が遅すぎて利用不能になるが、それ以外の時間帯ではやはりZOOM会議は十分できる。

そして従業員に持たせる回線として考えると、まいピタは、平日の昼休みにデータ通信は使う必要ががないという意味で、実は合理的である。

mineoは、開発スタッフがユーザーの意見をSNS上で交換し吸い上げる仕組みを「マイネ王」というコミュニティサイトで整備しており、こういうユーザー目線のプラン整備が進められるサービスとなっており、大企業らしからぬ柔軟さがあって、好感が持てるところである。